数字で見るおひとり様。
「おひとり様で賃貸。今後の住まいはどうすべき？」とご質問を頂きました！
ありがとうございます！
ツナグ不動産事務所の松永です。
ということで、まずは、こんな数字をご紹介いたします。
国立社会保障・人口問題研究所が公表した直近の将来推計によれば、2025年の総人口に占める1人暮らしの割合は16%となり、「6人に1人強が1人暮らし」に！
これは、子供も数に入っているってことだから、なかなかの割合です。
その要因は、大きく２つです。一つ目は、老親とその子どもとの同居率の低下です。すでにこの傾向は進んでおり、妻と死別した80歳以上の男性とその子どもとの同居率は、1995年の67%だったのが2015年には43%まで低下しています。
もうひとつの要因は、未婚化です。男性の未婚率は2015年は24.2%、2025年は27.4%、約４人に1人。女性は2015年は14.9%、2025年は18.9%で約5人に1人の割合です。
数字を見ると、老若男女問わずおひとり様が普通になってくる時代ですね。
賃貸のまま？持ち家購入？
そこで、本題です。
では、実際に独身を前提として、賃貸のままか持ち家を購入するか 条件を設定して考えてみましょう。
35歳。現在の家賃 7万。の場合と
35歳 持ち家購入 住宅ローン借り入れ 2500万円。 35年返済 月々6.8万円。火災保険料+固定資産税で月２万円。
と考えると、こんな計算ができます。
ローン返済6.8万円+固定資産税等２万円－家賃７万円＝差額1.8万円
35年間の差額は、1.8万円×35年×12ヶ月＝約760万円
ということは、70歳の時に持ち家があるか、760万円の現金が残るかの差となります。皆様はどちらが良いでしょうか。
70歳でローンは完済しますので、それ以降は月々の費用は２万円程度ですが、家賃は７万円のままです。760万円の現金は1２年程度で差額分がなくなります。８２才、ほぼ平均寿命に達します。これからは、100年時代だと安部首相は言っていますが…。
収支だけを考えれば、ほとんど変わらないんですね。
次に、困ったときの対応力がどう違うかを見てみましょう。
困った時の対応力
ローンを支払っている間に収入減になり、家賃の支払いやローンの返済に困ったときはどのような対処方法があるでしょうか。また70歳以降に病気になったり介護が必要になったりした場合は、どうでしょうか。
ローン返済中は「売却」するか「賃貸物件」にする方法があります。売却のケースを考えると、売却益でローンが完済でき格安の賃貸住宅へ移れるか、売却益で安い中古住宅を購入できるかが問題となります。貸す場合は、最低限家賃で月々の返済額やその他の費用をまかなえるかどうかが大きなポイントになってきます。貸す為にリフォームをしたりでお金がかかってきますので、なかなか簡単には考えられないのが現状です。
持ち家であれば70歳を過ぎて病気になった時でも、家があれば年金で治療費は賄えるのではないでしょうか。もちろんローンを完済していることが重要となります。
一方賃貸のケースを考えてみると、あくまでも安い物件に住み替えを検討することになるでしょう。 対応は限られてきます。
後は、一人一人の考え方だと思います。極論ですが老後の為に家を買い、その住宅ローンの為に働くのがいいのか、はたまた、一人の自由な身で旅行などにお金を使い有意義な時間を過ごすのがいいのか、考え方は人それぞれでどちらが正解という事はないと思います。ということで、結局答えはでませんでした。
おひとり様のマイホーム所有率
さて、ここで又データをご紹介します。
Ｈ31年に国交省が発表した住宅市場動向調査によると、おひとり様のマイホーム所有率は、３０％以上でした。
もう一つ注目の数字が中古住宅の購入者の年齢別割合です。なんと５０歳以上の購入者割合が約４０％。
あくまでデータですが、されどデータで今後は、この数字増えていく気がしますね。
老後2000万円問題やら人生100年時代やら、私から見るとなんだか明るい未来って感じがしないんですが…
老後の資金を、不動産を担保に借りて、その後亡くなった後不動産を売却し資金を回収するリバースモーゲージなるものも出てきて、時代に合わせて今後は、色んな事が早いスピードで変わっていくんだろうなと感じます。
先を見る目が大事になると思いますが、そんな目は自分にはないし…
ただ何かあった時に困るんではなくて、ある程度は準備しておく事が大事かなと思います。お金も使う時には使う。我慢するときには我慢するというリズムで人生を送れたらいいかなと思っています。
