【地価LOOK・主要都市の高度利用地地価動向報告】
こんにちは!
ツナグ不動産事務所の松永です。
令和5年2月24日 国交省が、令和4年10月1日~令和5年1月1日までの3か月間における主要都市の高度利用地地価動向を調査した結果が発表しました。
地価LOOKレポートといいます。
この地価LOOKレポートによると、
3年ぶりに、全ての地区において上昇又は横ばいとなり、下落地区がゼロとなりました。
※この記事は、静岡県を中心にお届けします(^o^)丿
この「地価LOOK」とは
地価LOOKとは…
主要都市の高度利用地等を対象に、1年に4回、地価の動きを調査し、先行的な(リードしている)地価の動向を明らかにするものです。
今後、全国的な地価がどのようになるかが予測できる指標の1つです。
調査時期:毎年1月1日、4月1日、7月1日、10月1日の計4回実施。
調査場所:東京圏35地区、大阪圏19地区、名古屋圏8地区、地方中心都市等18地区 計80地区
住宅系地区 - 高層住宅等により高度利用されている地区(23地区)
商業系地区 - 店舗、事務所等が高度に集積している地区(57地区)
不動産鑑定士が調査対象地区の不動産市場の動向に関する情報を収集するとともに、不動産鑑定評価に準じた方法によって地価動向を把握し、その結果を国土交通省において集約したものです。
調査結果
今回は、令和4年10月1日~令和5年1月1日までの調査結果を公表しました。
上昇が 71 地区(前回 65)、横ばいが9地区(前回 14)、下落が0地区(前回1)となり、
令和元年第4四半期以来3年ぶりに、全ての地区において上昇又は横ばいとなり、下落地区がゼロとなった。
【今回の特徴】
- 上昇地区が65地区から71地区に増加し、横ばい地区が14地区から9地区に減少、下落地区がゼロとなった。
- 住宅地では、23地区全てで上昇が継続した。
- 住宅地では、マンション需要に引き続き堅調さが認められたことから、上昇が継続した。
- 商業地では、店舗系の地区を中心に、人流の回復傾向を受け、店舗需要の回復が見られたことなどから、上昇地区が増加し、下落地区がゼロとなった。
静岡県について
静岡県は、商業地区として、静岡市葵区の静岡駅周辺が対象箇所となっています。
前回から今回にかけては、上昇(0%超3%未満)となっています。
不動産鑑定士のコメントを一部抜粋して掲載します。
【不動産鑑定士のコメント(一部抜粋)】
当期は、新型コロナウイルス感染症の影響の弱まりが続き、新たな空き店舗の発生も少なくなり、新規入居の店舗も見られ、店舗賃料も概ね横ばいで安定している。
オフィス市場については、オフィスの高稼働が続き、オフィスの新規供給もないことからオフィスの需給バランスは安定し、オフィス賃料は横ばいで推移している。
さらに、当地区の投資適格性を備える物件には稀少性があり、賃貸用のオフィスビルやマンション等を投資対象とする投資家等の需要者の取得意欲は、新型コロナウイルス感染症によりやや様子見の状態が続いた期間があったものの、前期同様に回復傾向の強まりが続いており、再開発事業による周辺地域の開発期待等も影響し、取引価格は緩やかな上昇傾向が続いた。以上から、当地区の地価動向は前期同様にやや上昇傾向で推移した。
新型コロナウイルス感染症の影響の弱まりが続いており、地元不動産会社、地元投資家等の物件取得意欲は回復し、当地区の不動産需要も回復傾向が続いていることから、将来の地価動向はやや上昇と予想される。
静岡県静岡市葵区 静岡駅周辺(商業地区) 地価動向報告
地方圏の地価動向
ちょっと画像が見にくくてすみません。
こちらのサイト(国交省 ~令和4年第4四半期地価LOOKレポート~)を参考にしてください。
不動産価格指数:住宅
これは、住宅物件における不動産価格指数のグラフです。
上:全国 / 南関東圏
下:名古屋圏 / 京阪神圏
2010年の平均を100としています。
このグラフは、2012年1月から2022年10月を表しています。
10年間での不動産(住宅)の価格の推移が分かりますね。
この赤のライン!
10年で、100から185位に上昇しています!
マンションです!
すごいですよね。
ちなみに、
住宅地は、青。
戸建住宅は、オレンジ。
マンションは、赤。
住宅総合は、緑。
となっています。
土地と戸建住宅は、100から120位の上昇率となっていますが、やっぱりマンションの上昇率の勢いがこのグラフでよく分かりますね。
「地価LOOK」と「地価公示」の違い
不動産の価格について、なんとなく「地価公示」とか「公示価格」なんて名前を聞いた事があるかもしれません。
年に1度、ニュースや新聞などに掲載されているものです。
では、今回の「地価LOOK」と「地価公示」の制度の違いはなにか? どんな所なのかを見てみましょう。
項 目 | 地価LOOK | 地価公示 |
目的 | 主要都市の地価動向を先行的に表しやすい高度利用地等の地区について、地価動向を把握することにより、先行的な地価動向を明らかにする | ①一般土地取引の指標 ②不動産鑑定士等の鑑定評価の基準 ③公共事業用地の取得価格の算定の基準 ④相続税評価、固定資産税評価の目安 等 |
実施機関 | 国交省 不動産・建設経済局 地価調査課 | 国交省 土地鑑定委員会 |
対象地点 | 地価動向を先行的に表しやすい、高層住宅等や店舗、事務所等が高度に集積している高度利用地等 | 自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が通常と認められる一団の土地 |
地点数・地区数 | 80地区 | 標準値26,000地点(令和4年地価公示) |
主なアウトプット | 対象地区の四半期(1/1、4/1、7/1、10/1)毎の変動率 年4回 | 対象地点の1月1日時点の公示価格 年1回 |
対象地域 | 三大都市圏、地方中心都市等の高度利用地 | 都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国交省令で定める区域 |
判定方法 | 対象地区について、1人の不動産鑑定士が不動産市場の動向に関する情報を収集するとともに、鑑定評価に準じた方法によって地価動向を把握。 | 対象地点について、2人の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、国交省に設置された土地鑑定委員会がその結果を審査し必要な調査を行って正常な価格を判定。 |
公表方法 | 対象地区について、四半期毎の変動率を9区分で表示 | 対象地点についての1㎡あたりの価格、地積、形状等を官報、新聞、インターネットにより公表。 |
根拠法 | 地価公示法 |
[違い]
- 「地価公示」が年1回の発表に対して、「地価LOOK」は年4回発表なので、それだけ詳しく地価動向を知る事ができます。
- 調査地点が「地価公示」が26,000地点、「地価LOOK」では調査地点は主要都市の高度利用地のみ80地区となっています。「地価公示」の調査地点と比較するとかなり少なくなっています。こと細かくは示されてはいません。
- 「地価LOOK」は「地価公示」とは違い、土地の価格そのものが示されるわけではありません。地価のトレンドを調査し、分析する内容の報告書となっています。
地価LOOKは、タイムリーで、全体的な地価動向を知れるツールとして使えますし、見てみるとなかなか面白いですよ(^o^)丿
【参考サイト】
国交省:地価LOOKレポート 報道発表資料 https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo04_hh_000001_00028.html
国交省:主要都市の高度利用地地価動向報告~地価LOOKレポート~:https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000045.html
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