用途地域ってなに？

用途地域は街づくりに決められたもの

みなさんは、自分が住んでいる地区の用途地域って知っていますか？
なかなか聞かない言葉ですよね。
こんにちは。ツナグ不動産事務所の花村です。

僕は恥ずかしながら、不動産業界に入って初めて知りました。
実は、用途地域って不動産探しにとても大事なものなんです。 不動産の物件資料に、用途地域を書く欄が必ずあります。
用途地域は、皆さんの住環境を左右するんです！

そもそもの目的は、秩序ある街づくりをするために用途地域が存在します。
もし、用途地域がなかったら、静かな住宅街だと思って住んでいたあなたのお家の隣に大きな工場が出来たり、ラブホテルが出来たりするかもしれません。
そんなことがないように、用途地域が定められているのです。 用途地域は大きく分けて住居系、商業系、工業系に分かれてます。

なんと、13種類もの地域に分かれています！

その土地の利用目的を定めたものが「用途地域」です。 2018年4月1日 に 田園住居地域が新しく加わり、現在13種類もの地域があります。だいだい５年に一度全国で一斉に見直されます。

買った土地の用途地域が数年後に変わる事があるの？

その可能性のあるんです！
実際に、静岡市では 2019年3月に改正があり静岡市駿河区奥田原・片山地区が、工業専用地域から工業地域に変更になりました。

こちらが１３種類の内訳です。

第1種低層住居専用地域から商業地域に向けて次第に制限は緩くなり、住宅地としての環境は大きく変わっていきます。
そして住宅を建てることができないのが、工業専用地域です。

家を建てられない工業専用地域

えっ！お家を建てられないの？工業専用地域ってどんな所ですか？

簡単に言ってしまえば、工場のための地域。どんな危険な工場でも建てられるが、住宅・お店・学校・病院・ホテルなどは建てられない地域です。
静岡市では、清水区三保の日軽金の工場がある辺りなどがそうです。

工業専用地域は、海沿いや川沿いに指定される事が多いですね。
火薬類や石油類の危険物の貯蔵、処理ができる工場が建てられる地域なので、病院はダメだけど、診察所はＯＫ。老人ホームはダメだけど、老人福祉センターはＯＫとなってきます。
飲食店なんかも建てられないので、お勤めしている方はちょっと不便かもしれませんね。

用途地域はネットで調べられる市もある

どこで教えてくれるの？

市役所の都市計画課で教えてくれます。　静岡市では、インターネットで見れますよ。
静岡市都市計画情報　　こちらも参考にしてみてください。

気になる物件の用途地域を確認して現地とその周辺を確認してみると、それまでとは違う情報が手に入るかもしれませんよ。

建てられる？建てられない？

こんな一覧表があるんです。
宅建の試験前には、覚えました((+_+))
用途地域の建築物の用途制限一覧表です…
国交省のＨＰ　　
参考に、どんな建物が建てらるのか、建てられないのかをチェックするのも面白いですよ。

例えば、わたくし花村の自宅は、準工業地域です。
準工業地域は、なんとなく分かるかもしれませんが、周りには比較的小規模な工場や作業場などが建っています。
僕自身は全然気になりませんが、工場の音や大きなトラックが通るので、準工業地域には家を建てたくない人もいらっしゃるかもしれませんね。

低層住居専用地域なんかは、病院や大学も建築できないので、住宅の為の地域って感じですね。準工業地域とは違って、とても静かな街づくりをしているはずです。
そのかわり、商業施設がなかなか作りにくいので、若干利便性に欠ける地域でもあるかもしれませんね。
どこの地域がいいというのは、なかなか言えるものでは無いのですが、住居系のところに住居があるのが一番無難と言えるでしょう。

準工業地域に住んでいたら、隣にうるさい工場ができても文句は言えませんもんね。

最後にこんなことを書くと今まで何だったんだと言われそうですが、敢えて言わせてください！

現地と周辺をよく見るのが一番大切です！

用途地域でごみの焼却場が出来ないと分かっても、隣がゴミ屋敷だったら意味がありません。
隣に工場が出来なくても、隣に騒音おばさんが住んでいたら辛すぎます。

青島刑事がいつか
「事件は会議室でおきてるんじゃない、現場でおきてるんだ！」 と言ってましたが、
物件情報ばかり見ていないで現場を見たらいいですよ。
そっちの方が楽しいし早いです！
なにか見たい物件があったら気軽におっしゃってくださいね(笑)