買付証明書って聞いたことありますか?
買付証明書とは?
不動産を購入するときに『買付証明書』という書類を提出するように不動産屋さんから言われます。
これは買主さんが売主さんに、「気に入ったので問題がなければこの物件を購入したい」という意思を伝えるためと、
「売主さんに対して条件交渉を依頼する」役割も持っています。
売買契約の成立とは別なので、提出した後にキャンセルができなくなる。といった決まりもなく、ペナルティもありません。
提出時に申込金を支払うケースもありますが、キャンセル後には返金されます。
なーんだ、それなら気に入った物件があったらとりあえず買付証明書を書いて出せばいいんだ!
というのは間違いで、法的拘束力が無くても「購入意思の証明書」、本気で買いたい!という気持ちを売主さんに伝えることになるので、いくら違法ではないとはいえ、必要以上にトラブルになる可能性があるキャンセルはできる限り避けたほうがいいです。
自分なりの購入基準をきっちり決めて満足のいく不動産に買付証明書を提出することをお勧めします。
書類に書いてある内容
・購入予定金額
・契約予定日
・手付金の金額
・引き渡し予定日
・住宅ローン利用の有無と金額
上記のような具体的な情報を記入する必要があり、売り手も購入意思が高いものとして話を進めます。
仮押さえのような感覚で、いくつもの物件に対して買付証明書を出すものではありません。
☆ひとつの物件に対してのみ出すべきです。キャンセルはできるけどほとんど買うつもりで提出するものだからです!
「売買契約書」との違いは?
売買契約書とは、実際に売買契約をするときに交わす書類
民法上では口約束でも契約を交わすことができると言われていますが、不動産は高額で重要な財産なので書面でとりかわすのが通例です。
売買契約書には契約解除した場合の手付金の扱いや違約金の支払い、物件に何らかの問題が生じた際の契約不適合責任についてなどの記載もあります。
不動産売買における条件を明記し、お互いに記載された条件で取引することを約束するための書類です。
その為、内容をしっかり把握しておく必要があります。
買付証明書はなんのために出すの?
法的拘束力がなくて、実際の契約内容は売買契約書で取り決められるのに買付証明書は必要ないんじゃないの?
って思いますよね?!
一番の目的は、誰が一番最初にその物件に対して購入意思を表明したのかを売り手側が管理するためなんです。
二番目の目的は、真剣に購入したい!と思っているので物件についてもっと詳しい情報を教えて欲しい。という意味合いもあります。
売主さんによっては、本気で買う意思がある方にしか詳しい情報提供をするのはしたくない、という方もいらっしゃいますので。
ポータルサイトにある物件はあなたと同じくらい物件を探している大勢の人が見ている可能性が高く、他の不動産会社や、投資家が目をつけている場合だってあります。
その中で、「自分が一番にこの物件に目をつけたんだ!」と、口で主張しても、他の誰かが「いや、私の方が一番だ!」と主張してくるとしたら実際のところはわからなくなってしまいます。
特に人気物件だと購入希望者が複数現れるので、口約束では混乱が生じてしまいます。
そのため、きちんと誰が一番に買う意思を見せたのか明確にし、売主さんや他の不動産屋さんが把握する必要があるんです。
買付証明書が提出されると
買付証明書が提出されると、ポータルサイトから一旦情報を公開しなくなったりすることもあり、
同じ物件を購入したいと思っていた人はその物件を泣く泣く諦める、なんてケースも多いです。
なので、本当に購入したい!と気持ちが固まってから提出するものなんです。
ちなみに、条件の良い物件だと購入希望者が殺到することもあり、競争率が格段に上がってしまい、短い時間の中でもじっくり考えて購入するかしないのか、決断しなくてはならないこともあるので、気になる不動産物件があったらすぐに内見に行って、問題が見つからない限りは購入するつもりで、なるべく早く申し込むことをおすすめします。
急かしたくはないんですが、実際、タッチの差で売れてしまった。
という下記のようなケースもあり、悔しい思いをされたお客様もいらっしゃいます。
ケース1:価格交渉している間に買われてしまった。
ケース2:何件も内見してから決めようと思っていたので気に入ったけど、他にもいい物件あるかも、、、と悩んでいる内に買われてしまった。
というようなこともあります。
それじゃあ、気に入ったらすぐに買付証明書を提出した方が良さそう。
と思いますが、だからと言って複数の物件にいくつも申し込んだり、冷やかしで買付証明書を出すのは売主さんや不動産会社にとって迷惑になりますからやめておきましょうね。
多くの方は、そんなに早くは売れてしまわないだろうと思っているかもしれませんが、売れてしまった後に「しまった!早く買付申込書を出した方が良いと教えてもらっていたのに。」と気がついて、次回の物件から判断を素早く出来るようになります。
ツナグ不動産事務所では後悔しないように慎重かつ迅速に判断できるようサポート、アドバイスさせていただきたいと思っています。
最後まで読んでいただいてありがとうございました(^ ^)