
こんにちは!ツナグ不動産事務所の松永です!
これから土地やお家を探す方や、今まさに検討中の方へ。
一見地味だけど実は超重要なテーマ、境界線問題についてお話します。
「お隣さんとの境界がブロックの真ん中になっている場合」についてです。
境界とは、あなたの土地とお隣さんの土地の境目のことです。
道路との境目もありますが、今回は隣のお家との境界について説明します。
昔は、「ここまでが私の土地ですよ」という目印として、木の板で作った塀や生垣を設置していました。しかし、木の板塀は雨風で腐ってしまったり、生垣は成長して形が変わってしまうため、正確な境界がわからなくなってしまいます。
そこで現在では、石やコンクリートでできた動かない目印を地面に埋めたり、住宅地では金属でできた小さな鋲をブロック塀に打ち込んで、境界をはっきりさせるようになりました。
また、住宅地や分譲地では、お隣さんとの間をブロック塀で区切っているお家が多いですね。
そして、お隣さんとの境界線がブロック塀の真ん中にあるケースもまだまだ多いです。
こんな感じに ↓

最近建てられた新しい住宅地のブロック塀は、どちらか一方の敷地内に設置して、所有者を明確にするケースが増えています。しかし、昔から建っている住宅地では、今でもブロック塀の真ん中に境界線があるお家がたくさんあります。
そこで気になるのが、こんな疑問ではないでしょうか。
境界がブロックの真ん中にある場合、
「そのブロックにフェンスを勝手に取り付けてもいいの?」
「修理が必要になったらどうすればいいの?」
「ブロックの真ん中に境界があると、何か困ることがあるの?」
といった疑問が湧いてくるのではないでしょうか。
この記事では、これらの疑問にお答えするとともに、実際に起こりがちな境界トラブルの事例もご紹介します。
読み終わる頃には、お隣さんとの関係を良好に保ちながら、トラブルを未然に防ぐコツがつかめると思います(^.^)
疑問1 境界がブロックの真ん中にある場合 勝手にフェンスは作れるの?

境界がブロックの真ん中にある場合 勝手にフェンスは作れるの?
答えは、NOです。
- 境界がブロックの真ん中にある場合、そのブロックはお隣さんと共有物となります。
- そのため、何か手を加える場合は、お隣さんの了解を得なければなりません。
- 設置費用や維持管理についてもしっかり話し合い、文書に残すことが大切です。
疑問2 修理が必要になったらどうすればいいの?
修理が必要になったらどうすればいいの?
答えは、お隣さんと話し合って決めることになります。
修理をどのように行うのか?
どこに頼むのか?
費用負担はどうするのか?
など話し合って決めましょう。
良かれと思って勝手に進めてしまうと、思わぬトラブルに発展しかねません。
上記にも書きましたが、
- 境界がブロックの真ん中にある場合、そのブロックはお隣さんと共有物となります。
- そのため、何か手を加える場合は、お隣さんの了解を得なければなりません。
- 設置費用や維持管理についてもしっかり話し合い、文書に残すことが大切です。
後々問題にならないために、何十年後かの遠い未来(お子さんやお孫さん)にフェンスのことでもめたりしないためにも、文書にして残しておくのがベストだと思います。
覚書・合意書をご紹介!
「覚書」・「合意書」と言われても、なんだか大げさだし、どうやって作ればいいかわからないって思いますよね。
でも、中身はそれっぽく当たり前のことが書いてあるって感じです。そんなに難しく考えなくても大丈夫です。
では、どんな内容を書いておけば安心かをご紹介します
「覚書」・「合意書」の内容(例)
| 項目 | 内容 | 簡単にいえば |
| 設置場所 | フェンスを境界線上に建設すること | このフェンスは境界の上に建設しようね |
| 設置費用の負担 ・所有区分 | 費用を折半した場合、所有権も共有である旨を記載 | 設置費用は折半ね。そして所有割合も半々ね。 |
| 維持管理区分 | 維持管理及び修繕費用は折半であること | 維持費や壊れた時の費用も半々ね。 |
| 再築 | 再築する場合は協議をすること | 将来再築するときはその時に話し合いしましょうね。 |
という内容を記載しておけば、将来安心だと思います。
一例として作成してみました。
これは、あくまで参考です。
それぞれの状況にあった文章を足したり、引いたりして作成してくださいね。

※もし、自分で好きなようにフェンスを作りたい場合は、
今あるブロックの内側(自分の敷地内)に、新しくブロックを積んでフェンスを作ることになります。土地が少し狭くなりますが、その方が気兼ねなく出来るなと思う方におススメします。
疑問3 ブロックの真ん中が境界の場合、なにかトラブルになることある?
一番初めに思い浮かぶのが
ブロックが壊れたり傾いたりした場合、誰が直すのか?
という事です。

ブロックの補修は、共有物ですので、お隣さんと半分ずつ出し合います。
ただ、お隣さんが費用を出すことを拒否された場合はなかなか難しいものとなります。
長年良好なご近所付き合いをされている方ばかりではないと思います。
お隣さんが引っ越して別の方になっているかもしれませんし…。
また、ブロックの色やデザイン、高さなどもお隣さんと話し合いが必要となってきますので、ご自分の好きなようには作れないという事はあります。
- ブロックが壊れた場合:補修費用を誰が負担するか
- デザインの不一致:色や高さなどで意見が食い違う
- 所有者の変更:お隣さんが引っ越して新しい住人と再交渉が必要になる
デメリットばかり書きましたが、もちろんメリットもあります。
- 施工費用が半分になる。
- 土地が広く使える。
メリット・デメリットを考えてより自分に合うようにしましょう。
知っておきたい境界トラブル事例
①境界標がなかったためのトラブル
例えばこんな事例があります。(法務省ホームページより参照)

- お隣との境に10年くらい前まで板塀があったが、
- 腐食が激しいので取り壊してそのままにしていました。
- 最近になって、お隣が何の相談もなく境に垣根をつくりました。
- どう見ても斜めに曲がっていてわたしの敷地を越境しているように思える。
- そのことを申し入れましたが、お隣は一向に聞き入れてくれません。
- そこで、航空写真を取り寄せ、昔は直線であったことを主張しました。が、
- らちがあかず気まずい思いをしています。
板塀を取り壊す前に境界石を入れておけばこんなことにはならなかったのにと悔やんでいます。
このように、航空写真などで証拠を示してもなおトラブルになることがあります。
以前は、土地の境界を特定するための手段として、塀や垣根の設置をしていました。しかし、相続で代替りしたり大規模な宅地造成が行われたりしたために、その目印がなくなったり、動いてしまい境界が失われてしまう場合があります。
また、不動産登記法施行規則では土地の分筆登記申請の際に提出する地積測量図の図面上に境界の位置関係を表示すべきことになっています。
すなわち、大きな土地をいくつかに分割する場合には、測量図に境界の位置をしっかり示さなければならないと決まっています。
この位置関係を明確に示すものとして「境界標」が必要というわけです。
境界標は永続性のあるものを!
測量の際には通常木杭が打ち込まれますが、これはあくまで仮のもので、何年か経つと腐ってしまったり動いてしまったりします。
有効な手段は、境界石やコンクリート標といった永続性のある境界標を設置することです。
都市部のように住宅が密集し、境界標を地中に打ち込むのが困難な場合は、ブロック塀やコンクリートなどに直接打ち込める金属鋲を使って表示していきます。
境界標を設置する場合は、最終的には登記と結びついてきますので登記に関する調査・測量の専門家である土地家屋調査士に相談・依頼しましょう。
※登記とは…法務局の登記簿に、土地や建物の大きさや所有者を登録し、おおやけに示すことを登記すると言います。登記することによって所有権などの権利を主張できます。

②『境界を超えてきた木の枝は、勝手に切ってもいいの?』
答えは、NOです。
すでにご存知かもしれませんが、
原則は、お隣さんから侵入する木の根っこは勝手に切ってもいいが、枝はお隣さんに切ってもらうです。
例としてよく上げられるのが、竹です。
地面を越境してきたタケノコは勝手にとってもいいけど、越境してきた竹の枝や葉は勝手に切ると違法になるという事です。
ただし、
2023年4月から民法が改正され、以下の場合は枝を切ることができます!
以下3つのいずれかに該当する場合は、越境した枝を切ることが法律上可能になります。
- 「催促したのに切除されない」
枝を切ってくれ、と催告したのにいつまでも切除されない。
樹木の所有者に枝を切ってくれ、と催告する。それでも「相当の期間」切除されないのならば、越境された側が枝を切ってもかまわない、と改正された。 - 「所有者が不明。または連絡が取れない」
竹木の所有者が不明。または所有者はわかっているが連絡先が不明。
隣が空き地や空き家となっていて誰が所有者か不明の場合などが該当します。 - 「急迫の事情があるとき」
差し迫った場合。具体的には「地震により破損した建物の修繕工事用の足場を組むために、隣地から越境した枝を切る」といった場合などを想定しているそうです。
土地の境界トラブルで困ったときの相談先
土地の境界をめぐるトラブルは、裁判で解決するしかないと思っていませんか?
境界トラブルに巻き込まれた場合、法務局の筆界特定制度や、土地家屋調査士会のサポートを活用するのが一つの手です。
法務局が行っている「筆界特定制度」を活用すれば、裁判をしなくても、境界トラブルを早期に解決することができます。
「筆界特定制度」…https://www.moj.go.jp/MINJI/minji104.html
また、土地家屋調査士会では土地家屋調査士と弁護士が当事者双方の話し合いを通じて、裁判によらない柔軟な解決をサポートしています。
下のチラシは、静岡県の法務局・土地家屋調査士会が行っているものになります。参考にしてください。
裁判によらない環境問題の紛争解決をはかる「静岡境界紛争解決センター」


参考ホームページ
☆法務省 筆界特定制度→https://www.moj.go.jp/MINJI/minji104.html
☆政府広報オンラインページ→https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201112/3.html#gotoPageTop
☆静岡境界紛争解決センター→https://www.shizuoka-chosashi.or.jp/ADR/
ちなみに訴訟を起こす場合
境界確定訴訟は、境界に関する隣人同士の争いを解決する訴訟手続きになります。
基本的には民事訴訟の原則的な手続きに従って審理されますが、判例・実務慣行上、境界確定訴訟は以下のような特殊なルールが認められています。
- 土地が共有の場合は、共有者全員を当事者とする必要がある
- 裁判所は原告・被告の主張に拘束されることなく、独自に境界を決定する
- 和解・調停は不可
- 勝訴・敗訴の概念がないため、訴訟費用は当事者双方が負担する
境界確定訴訟にかかる期間は、争点の複雑さや数などによって幅がありますが、おおむね2年程度かかることが多いようです。
境界確定訴訟にかかる費用は、主に「測量費用」「弁護士費用」「裁判所に納付する費用」になります。
「測量費用」は、土地の広さや測量が必要な範囲などによって異なりますが、おおむね30万円~50万円程度が必要となります。
「弁護士費用」は、多くの場合「着手金」と「成功報酬」の二段階制が採用されており、着手金が30万円~50万円程度、成功報酬が60万円~100万円程度の範囲に収まるのが一般的です。
「裁判所に納付する費用」は、印紙代と郵便費用があります。印紙代は、訴額に応じて決定されます。1,000万円の訴訟額で5万円となります。
上記の金額はあくまで参考金額となります。ご了承ください。
国土調査・地積調査
ちょっといい話なんですが、「国土調査・地積調査」ってものがあります。
「地籍調査」とは、「国土調査の一つ」として実施されるものです。
それは、
主に市町村が主体となって、土地の所有者、地番、地目を調査し、境界の位置と面積を測量する調査です。
費用は、すべて国・県・市町村事が負担しますので、個人に負担を求めることはありません。
しかも、地籍調査が行われれば、境界や面積などの土地に関する登記の情報が正確なものに改められます。
万が一、地震や洪水などで境界が分からなくなった場合でも、その情報をもとに境界を復元することができます!
土地境界をめぐる紛争を未然に防止できるばかりではなく、不動産の売買も円滑になるし、土地の保全を図ることができます。
っていいことばかりの「地積調査」なんですが、地域によってはほぼ進んでいない状況です。
進捗状況を見てみましょう。
- 静岡市…3%
- 藤枝市…8%
- 焼津市…51%
- 富士市…7%
- 吉田町…100%
地積調査は、市町村が主になり、計画を立てていきますので、個人の希望で行ってもらえません。
いつ行われるかは、はっきりしませんので、
境界の位置がわからない、もめているなど、早く解決したい場合は、個人で土地家屋調査士に依頼することをおススメします!
まとめ
境界線問題は、お隣さんとの良好な関係を保つためにとても重要です。
勝手にフェンスを作らず、しっかり話し合いと文書での合意を大切にしましょう。
そして、問題が起きたときには早め専門家に相談することが賢明です。
皆さんも、境界線について今一度確認してみてください。
トラブルを避けるため、大切な第一歩になります!
そして、このブログがお役に立てれば幸いです
静岡中部で、土地・中古住宅・マンション・建売住宅の購入、不動産売却をお考えの方へ
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(もちろん、しつこい勧誘や営業は一切しませんのでご安心ください\(^o^)/)





